大谷石の石蔵の補修工事を行いました。
大谷石は灰や砂などの火山噴出物が固まって出来た石です。産地は栃木県宇都宮市大谷町で、ライトが設計した旧帝国ホテルはこの石材が使用されました。
今回の補修方法は以前にモルタルで手直しされた部分を直すこと、隙間の大きい部分を補修するというご依頼です。
先ず黒いモルタル部分を丁寧に削ります。
その後、白セメント・砂・色粉・乳液の接着材を混ぜてペーストを塗りますが、
水を混ぜない状態で周囲と色を比較します。場所によって緑や茶色などを強めにします。
目立たない所でペーストを塗り、バーナーで乾かした状態で再確認し色の微調整をします。
全体の塗り付けが終わったら、表面と同じ加工をします。
今回は表面を差し刃で荒く削り落とし、部分的にルーターで穴を開けて仕上げました。
お施主様に大変喜んで頂きました。